ike33329’s 執筆作品集

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終活のやり方、考え方

「自分が死んだとき、子供に迷惑をかけたくない」

おおむねすべての人が、同意してくれる感情だと思います。

 

また最近、「終活」という言葉を見かけることが多くなってきました。

多くなってきた理由は、何でしょうか? 流行り? 高齢化? 少子化

 

このような観点も交えながら、「終活」について、まとめてみます。

終活の意味

「人生のわりのための動」・・一言で表現すれば、この通りでしょう。

 

少子化により、高齢者の面倒をみることができる子供世代は、減っています。

なので、子供一人当たりの「高齢者ケア」の総量は増加せざるを得ない状況です。

したがって高齢者の側でも、「できるだけ子供世代に迷惑をかけないようにしよう」というのは、ある意味当然の考えかと思います。

 

さて、具体的に終活をみていきますが、最近は、以下の二つの意味の「終活」があるようです。

 

  • 家族の負担を軽くするための終活
  • 自分の人生を豊かにするための終活

終活はブーム?

「終活」の内容の前に、その背景について考えてみます。

用語としての「終活」

2009年、週刊朝日で連載された「現代終活事情」において、「終活」という用語が初登場したようです。

これをきっかけに、他のメディアでも使用されるようになり、2012年の流行語大賞でもトップテン入りしています。

 

終活が一般的になってきた原因

以下の理由により、親世代が子世代への迷惑・負担を軽減しようと考え、終活が一般的になりました。

少子化

以前は、親の介護や死後の処理は複数の兄弟や、近くに住んでいる親せきで分担できました。

昨今はご存じのとおり少子化により、「家族一人への負担が大きい」状態です。

 

高齢化

長寿となり、あるいは介護が必要な状況になると、「精神的にも、経済的にも、子世帯の生活を圧迫する」ようになりました。

 

家族の負担を軽くするための終活

冒頭にも述べましたが、「子供(家族)に迷惑をかけたくない」というのが終活をおこなうおもな理由です。

「立つ鳥、あとを濁さず」ということわざにも、日本人の価値観が表れています。

 

身の回りの物の整理

やはり一人の人間が、70年80年と生きていれば、それなりにモノはたまります。

本人にとっては、大切なもの・大事なもの・価値のあるもの、だとしても、家族にとっては不要のもので、「どうやって、処分しようか?」が大問題となります。

 

なので、自分の意識がはっきりしているうちに、ある程度の断捨離はすべきでしょう。

あるいは、処分について本人の方針を明確にして家族に伝えていれば、家族の負担は軽くなります。

 

デジタル遺品について

現在、高齢者でもPCやスマートフォンを所持・利用しており、結果として「デジタル遺品」も発生します。

デジタル遺品については、通常の身の回り品とは違った処理が必要です。

 

  • どんなデジタル遺品があるか把握する
  • デジタルデータを「残す・処分する」に分類する
  • エンディングノートで、データの「残す・処分する」に加え「その方法」(パスワード等)について伝える

(こうして書いてみると、まさにその通りなのですが、自分に置き換えて考えてみると、気が遠くなります。早くから、少しずつ進めていくべきでしょう。)



財産・相続を考えての整理

 

エンディングノートに、以下のような情報を記載しておきましょう。

それにより、残された家族の負担が大きく軽減します。

 

預金口座関連・・・通帳、印鑑の場所(ネット銀の時はID、PW)

生命保険・・・・・保険証券の場所

クレジットカード・加入しているカードの種類

公共料金口座振替口座振替金融機関



葬儀や墓、檀家としての情報整理

 

自分の葬儀を考えた時、遺族が困るのは「遺影」。

準備をしておきましょう。

 

また、檀家やお墓がない場合は、自分の死後の希望を書き残しておきましょう。

 

お寺との付き合いは、戸主である自分しか知らないことが多くあります。

遺族が困らぬよう、お布施の提供時期や額を、家族に伝えましょう。



自分の人生を豊かにするための終活

ここまで書いてきた「終活」は、ある意味『後ろ向き』の事項です。

自分の人生を豊かにするための、『前向き』な「終活」についても、考えてみましょう。

 

この章では「終活」を、「限られた時間を前向きに生きるためのポジティブな活動」ととらえます。

 

前章では「家族に迷惑をかけないように」が主眼であったため、本人には結構ストレスがかかります。

残された人生、足腰の大丈夫なうちに、自分の好きなこと、興味のあることを始めたり、深めたりしましょう。

 

実際何をするかは、個人ごとに異なるでしょう。

好きなことを探し始めるのも、また豊かな人生の一つでしょう。

何といっても、今より早い日はないのですから。

(英語で言うと、There is no time faster than this time.)

 

残りの人生、豊かなものにしていきましょう。