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家庭菜園VSハクビシン わなを掛けるか?

家庭菜園におけるハクビシン対策 わな設置していいの

家庭菜園に、ハクビシンがやってきて、収穫前のトマトを荒らしていきます。
懲らしめてやりたいけど、どんな手立てがあるんだろう? 駆除に資格はいるのかな?
調べてみました。
 

ハクビシンは法律で保護された動物につき、捕獲には市町村の許可が必要

われわれは普段、野生動物の保護を意識することはありませんが、実は「原則としてすべての野生動物が法律で保護されており、勝手に捕獲や狩猟してはいけない」と法律で定められています(鳥獣保護管理法)。したがって、勝手に駆除すると法律違反で、罰せられることになります。
例外として、農作物を荒らすなど、人間生活に悪影響を与える場合に、市町村に申請して「捕獲許可」が出される仕組みです。

捕獲許可のあとの手順について

捕獲許可を得たなら、いよいよわなを設置・・・する前に、すべきことがあります。それは、「侵入経路をふさいで、食害にあった作物を自由に食べられないようにすること」です。
人間も同じですが、いつもの行動で用が足りるのなら、わざわざ別の場所(設置されたわな)で、別の行動をして、新しい食物(わなのエサ)を食べたいとは思いません。わなの設置だけでは、ハクビシンは見向いてくれないのです。
侵入経路の遮断
「電気柵とネット」で遮断するのが一般的なようですが、畑の近くに、建物や木といったものがあると、それに登って上から侵入するといった忍者のようなすばしこさを持っています。したがって、柵の設置のほかに、木に登らせないための有刺鉄線の敷設など、素人にはなかなかハードルの高いものになります。
作物の刈り取り
あるいは、「いつもの食物」が全部刈り取り済みである、という状況でもわなの設置は有効です。収穫後の時期にわなを設置して捕獲を試みる、というのも一つの手段です。

わなの種類

通常は「箱わな」を使います。市町村によっては、箱わなを貸出しているところもありますので、問い合わせてみましょう。
箱わなにも「吊り餌式」と「踏板式」の2種類があります。
ちなみに餌は、魚肉ソーセージなどがベターです。
箱わな吊り餌式
ハクビシンが箱わなの奥にセットしてある餌付きのフックを引っ張ると、ふたが閉まる仕組みです(釣り針のようなイメージです)。フックを引くのにある程度の力がいるので、ネズミなど小動物を誤って捕獲することがないです。
箱わな踏板式
ハクビシンが箱の奥の餌につられて入り、わなにセットしてる板を踏むと入口のふたが閉まります。フックを引く必要がないので、いったんハクビシンが入れば、高確率で捕獲できます。逆に、小動物を誤って捕まえる場合があります。
くくりわな
おとぎ話で、わなにかかったウサギを助ける。このときのわなが「くくりわな」です。バネの力で動物の足をはさんで、逃げられないようにするものです。簡単なのですが、子どもやペット、設置者本人がけがをするケースもあり、注意が必要です。

わなの設置場所

捕獲の効果を上げるため、以下の事項を調査して設置場所を決めます。
・どこからやってきているか(足跡はないか)
・特定の行動パターンはあるか
・近くに、巣はあるのか

捕獲したあとは

捕獲が成功した場合は、速やかに市町村に報告して指示を仰ぎましょう。基本的には、殺処分~死体処理になります。

どうやって殺す?

捕獲者自身で殺処分するよう指示された場合は、以下の方法が例示されています。
炭酸ガス
箱わな全体を、密閉ボックスに入れ、それにボンベから炭酸ガスを送り込む方法。装置の価格は5~6万円のようです。
電気ショック
2本の電極を動物に刺し、それに電気を流してショック死させる方法。電極部分(電気止め刺し器)は3千円~3万円程度。

殺処分のあとは

市町村に問い合わせたください。以下の3つの場合があるようです。
焼却
市町村指定の焼却施設に持ち込みます。
埋却
埋めるための広い土地があったとしても、専門家の指示を仰ぎましょう。野犬を招いたり、近隣農作物へ悪影響が生じる可能性があります。
可燃ゴミとして出す
こちらも、市町村の指示に従ってください。

まとめ

この記事は「家庭菜園の邪魔者をどうするか」ということからスタートしたのですが、非常に大掛かりな対応が必要だということが分かりました。特に「殺処分」に必要な機器の準備と心理的負担は非常に大きいと思います。
この記事では、ハクビシンへの対応を一気通貫的に記載しました。ですから同様のお悩みを抱える方は、市町村や専門家に事前に相談して、すべての項目がクリアできる、と判断したのち開始されるのが良いと思います。
いずれ、みなさまの農作物も、邪魔されずに収穫できることを祈っております。